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| ○ 第36回全国高等学校体育連盟研究発表大会開催 |
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平成14年1月17日(木)奈良県文化会館において第36回全国高等学校体育連盟研究発表大会が開催され、キネティックフォーラムから「健康と安全」の分科会に資料、情報提供させていただきました。高体連といえば「インターハイ」ですが、この大会は、「先生方のインターハイ」と位置付けられており、そのような大会に資料・情報提供できたことは、キネティックフォーラムにとっても意義あることであると思います。 |
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なお、以下に資料の一部を掲載しておりますので、ご参照ください。 |
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| ○ はじめに |
| 指導者や選手、保護者にとってスポーツによる故障はもっとも頭の痛い問題ではないでしょうか?『この故障さえ治れば…。』昨年のインターハイにおいても故障に泣いた選手やチームはあったのではないでしょうか?同じ年齢の選手が、同じ練習を行ってもすぐ故障をする選手と、故障しない選手がいます。また、監督さんから「昔の選手はこれぐらいでは故障しなかったのに・・・。」「最近の選手はちょっと練習をするとすぐ故障する・・・。」というような話をよく耳にします。すぐ故障する選手と故障しない選手の違いはどこにあるのでしょうか? 故障という結果があるにも関わらず、「検査をしても異常がない。」「でも、投げると痛い。」「走ると痛い。」「跳ぶと痛い。」という選手が多いのではないでしょうか。故障の原因は、筋力でしょうか? 柔軟性でしょうか? 練習環境でしょうか? それとも選手の根性が足らないからでしょうか? |
| ○ 痛みという結果をどう捉えるか? |
| 重要なのは、局所の症状にとらわれず、「なぜそこが痛くなったか」ということを分析して、原因を改善し、障害の予防、早期回復、競技力向上を目指すことであり、その原因は、筋力や、単なる柔軟性、練習環境にあるのではなく、選手の動きそのものに起因するということです。したがって、今までの習慣性の問題(いわゆる癖)が、身体に対する痛みや緊張感として大きな影響を与えます。例えば、人間は身体全体がある課題や目標(例えば陸上競技の場合、より速く、より遠く)に向かって動く一つの機能体であると捉えることができます。 これを自転車の車輪に例えると、自転車の車輪の課題は、人間が踏むペダルの力を受けて効率良くタイヤを回すことです。数十本あるスポークのうち、たった一本緩むだけで、リム全体がブレだし、ひいては他のスポークが折れてしまい、最終的に走行不可能となります。したがって、数十本あるスポークの締り具合というバランスが重要になってきます。 この考え方を今度は人間の身体に当てはめると、ある課題や目標に向かって、動作を行おうとするだけで、全身にある数十本の筋肉が関係し、その目標とする動作が成立します。これは、筋肉が相互作用のバランスを保っていないと、目標とする活動ができなくなることを意味します。しかもこれらの筋肉の作用は肉眼では確認しにくく、またビデオを用いても分析は不可能です。しかし実際は、眼に見えている外側の動きばかりに気を取られ、重力の作用や動作の時に身体の中で「何が起きているか」ということを無視して、一流と呼ばれる選手の動きを真似ているだけの選手が多いのが現状です。(振り子打法を真似ればイチロー選手のように3割以上打てるでしょうか?また、トルネード投法の型だけ真似れば野茂投手のように150kmのボールを投げる事ができるでしょうか?) |
| そこで、左足首を捻って捻挫したケースについて考えてみたいと思います。まず捻挫による痛みと運動制限から、左足をかばって身体が左へ傾き、正常な歩行が不可能となります。また、身体が左へ傾くだけで、右手は挙がりやすくなりますが、左手は挙がりにくくなります。そのまま2〜3日もすると、身体の中に明らかな偏りが生まれますが、左手が挙がりにくいのは、症状の出ている左肩が原因ではなく、左足首が原因ということになります。したがって、今までの局所に対する処置のように、症状のみにとらわれるのではなく、根本原因に対して適切な処置を講じない限り、その場は良くてもなかなか完治には至りません。 あるいは、再発を繰り返して、思うような練習ができず、ごまかしながら競技を続けていくことになります。このようなケースが多いのが我が国のスポーツ選手を取り巻く現状であり、一度の些細なケガで、優秀な選手が伸び悩み、バーンアウト(燃え尽き)を起こしたり、若くしてリタイヤしているケースが非常に多く見受けられます。 |
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| ○ 重要なのは四肢ではなく体幹 |
| 話を自転車のスポークと人間の身体のたとえに戻しましょう。スポークのどこかが緩んでいたり、あるいは締りすぎていたりすると、車輪自体にぶれが起こり、他のスポークに負担がかかり、そのまま乗っていると折れてしまうことがあるという事は先ほど述べました。我々の身体においても、うまく機能している部分と機能していない部分の偏りがあると、身体全体がひとつの運動課題に向かって働く機能体としての役割を果たすことができず、スポークのように他の部位に負担がかかってしまいます。その結果、スポークが曲がったり折れてしまうのと同じような現象が身体内で起こり、痛みを訴えることになります。自転車が走行中、スポークそのものは動いていないように見えますが、それ自体には非常に大きな力がかかっています。(したがって、耐え切れなくなって折れることがある。) 我々の体幹にも、スポークにかかる力と同じような力がかかっており。しかも、我々の身体は車輪とスポークの関係のように整った形ではなく、S字形をした脊柱と形の異なる肋骨で形成されています。しかも、その特徴的な形をした体幹に骨盤や肩甲骨、鎖骨を介して運動課題を遂行する四肢がついています。したがって、体幹のバランスが崩れていると、そこからついている四肢には決して効率良く力は伝わらないことになります。自転車の専門家はスポークのぶれを永年の経験で見抜き、そのブレを調整します。しかし、我々人間の体幹は前述したように非常に複雑な形状をしており、スポークのように調整することは不可能です。でも、体幹の偏りのなくす事が重要になります。結論的には、自由になる体幹を獲得する事でパフォーマンスは向上し、四肢にも効率良く力が伝わります。勿論、障害の予防、早期回復にもつながります。 |